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自宅でもできる!褥瘡(じょくそう)予防とケアのポイント

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自宅でもできる!褥瘡(じょくそう)予防とケアのポイント

自宅でもできる!褥瘡(じょくそう)予防とケアのポイント

2025/04/25

~皮膚トラブルからご本人を守る、訪問看護の視点~

在宅でのケアの中でも特に注意が必要なテーマ「褥瘡(じょくそう)」についてわかりやすくご紹介します。 褥瘡とは、いわゆる“床ずれ”のことで、同じ姿勢が続くことで血流が滞り、皮膚や組織が傷んでしまう状態をいいます。 寝たきりや動くことが難しい方に多く見られる皮膚トラブルで、悪化すると痛みや感染、生活の質(QOL)低下にもつながります。 ご本人にとっては痛みや感染リスクがあり、ご家族にとっても「できてしまったらどうしよう」と不安を感じることが多いのではないでしょうか。 ですが、日々のちょっとした気づきやケアの工夫で、予防や早期発見が可能なものでもあります。 訪問看護の現場では、褥瘡を「できてから治す」のではなく、「できる前に気づく・防ぐ」ことを大切にしています。 この記事では、褥瘡を予防するための工夫や、できてしまった場合の訪問看護での対応について、わかりやすくご紹介します。

褥瘡ってどんなもの?

褥瘡とは、長時間同じ姿勢を続けていることで、骨の出っ張った部分(仙骨・かかと・肘・肩甲骨など)に圧がかかり、皮膚やその下の組織が傷ついてしまう状態です。 血流が悪くなって酸素や栄養が届かなくなり、皮膚が赤くなったり、ただれたり、時には深い傷になることもあります。 見た目の変化だけでなく、痛みやしみる感じ、不快感などがご本人の苦痛につながります。

褥瘡ができやすい人の特徴

褥瘡は、以下のような条件が重なることで起こりやすくなります。
・寝たきりで体位変換が困難な方
・車椅子やベッド上で長時間過ごす方
・骨が出っ張っている方(仙骨・かかと・ひじなど)
・皮膚が乾燥.または尿や便で皮膚が汚れやすい方
・栄養不足(食欲不振、低アルブミンなど).低体重.筋力低下のある方
・体調が悪く、動けない状態が続いている方
・意識障害や認知症などで痛みに気づきにくい方
特に痩せて筋肉が少なくなっている高齢の方や、寝たきりの方、認知症のある方などは、褥瘡のリスクが高いとされています。

訪問看護で実践している褥瘡予防

訪問看護では、褥瘡ができないよう、日々のケアの中で次のような工夫を行っています。
● 体位変換(ポジショニング)
・2〜3時間おきに体の向きを変える
・ご本人にとって無理のない楽な姿勢の工夫
・骨が当たる部分にタオルやクッションを入れて圧を分散
(必要時は体圧分散クッションやエアマットの活用提案)
・ベッドの角度や背上げ角度も調整して皮膚への負担を減らす
「ただ向きを変える」のではなく、「どこにどんな圧がかかっているか」を考えた体位調整を意識しています。

● 皮膚の観察と保湿
・皮膚が赤くなっていないか、発赤が消えにくくないか確認
・毎回の訪問時に全身の皮膚チェック
・乾燥している部位には保湿剤を使用
・湿っている部位には吸湿性のあるガーゼやシーツで工夫
・小さな違和感にも敏感に対応
"いつもより赤みが引かない"、"触ると少し熱い"などのサインを見逃さず、必要時は医師や皮膚排泄ケア認定看護師(WOC)と連携します。

● 清潔と排泄のケア
・オムツや尿取りパッドのあて方を確認
・毎日の清拭や入浴による皮膚清潔の保持
・皮膚の乾燥を防ぐ保湿ケア
・尿失禁や便失禁がある場合はすぐに清拭や陰部洗浄、やさしく乾かしスキンケア
・おしりまわりの皮膚トラブルを早めにケア
排泄物による皮膚への刺激も褥瘡の大きな原因となるため、衛生的なケアは欠かせません。

● 栄養と水分の支援
・食事内容の聞き取り
・飲水量・食欲・栄養補助食品の使用状況
・十分な水分摂取を促す
・低栄養がある場合は主治医や栄養士と連携
・食欲低下があれば、栄養補助食品やゼリーも検討
「食べられていない日が続いているな」といった小さな変化も、褥瘡リスクを判断する大切な材料になります。

もし褥瘡ができてしまったら…

どんなに注意していても、体調の変化などで褥瘡ができてしまうこともあります。 その場合、訪問看護では以下のような対応を行います。
・褥瘡の深さ・大きさ・感染の有無を評価
・主治医の指示に基づき、軟膏処置やドレッシング材で保護
・痛みや不快感への配慮(体位調整・除圧)
・家族への処置方法の説明とサポート
・毎回の経過観察と記録、医師への報告
早期に適切な処置を行えば、在宅でも十分に改善できるケースが多くあります。

ご家族ができる予防の工夫

訪問看護と並行して、ご家族にもできる褥瘡予防の工夫があります。
・毎日の着替えや清拭時に、背中やおしり、かかとを「なんとなくでも」見てみる
・シーツやパッドにシワがないよう整える
・座っている時間が長い場合、クッションでおしりの圧を分散
・冬場は乾燥、夏場は汗蒸れに注意
大切なのは、「気にかけること」です。 少しの変化に早めに気づくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。こうしたポイントをご家族とも共有し、「一緒に気づける目」を育てることを大切にしています。
また、介護される側の方が「皮膚が痛い」「違和感がある」と自分で伝えられるよう、遠慮せず話せる関係づくりも意識しています。
そして、もし褥瘡ができてしまったとしても、どうかご家族の方がご自分を責めないでください。ご本人のそばで一生懸命にお世話を続けているからこそ、気づきにくいことや防ぎきれないこともあります。私たち訪問看護師は、誰かを責めるためではなく、今できる最善のケアを一緒に考えるためにいます。前向きな気持ちで、共に褥瘡と向き合っていけたらと思っています。

褥瘡ケアで大切なのは「生活の中で防ぐ」こと

褥瘡予防は、特別なことをするだけでなく、日々の生活の中に自然に取り入れることが大切です。
・食後に少し体を横にする
・イスからベッドへの移動時に摩擦を防ぐ
・季節に応じた汗や乾燥対策をする
これらの積み重ねが、ご本人の快適さと皮膚トラブルの予防につながります。

「その人らしい暮らし」を守るために、私たち訪問看護では、日々のケアの中で皮膚状態をしっかり観察し、ご家族とも情報を共有しながら予防に取り組んでいます。
皮膚の変化は小さくても、ご本人の苦痛や不安につながることがあります。 ご家族の介護や皮膚トラブルに不安を感じている方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
「見守ってくれる人がいる」 それだけでも、安心感はぐっと高まります。訪問看護が、毎日の暮らしをそっとと寄り添い、皮膚と心の両方を守るお手伝いをしてまいります。

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