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蚊取り線香の危険性とは?在宅介護で知るべき夏の虫よけの危険と安全対策

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蚊取り線香の“善意”、実はリスク?
 在宅介護で知るべき夏の虫よけの危険と安全対策

蚊取り線香の“善意”、実はリスク? 在宅介護で知るべき夏の虫よけの危険と安全対策

2025/08/22

その“善意”が危ないかも?


夏が来ると、「蚊が心配だから」と、蚊取り線香を焚いてあげるご家族は多いですよね。
しかし、その善意が思わぬ事故につながることもあるのです。

特に、高齢の利用者様や在宅酸素をご使用の方、呼吸器疾患のある方にとって、
蚊取り線香は案外“キケンな日用品”になり得るのです。

今回は、訪問看護の現場でよく見る「虫よけのヒヤリハット」と、
安全に夏を過ごすための工夫をご紹介します。

蚊取り線香が危険な理由


● 狭い室内での煙は呼吸器に影響 
蚊取り線香の煙には細かい成分や殺虫成分が含まれています。
これが閉めきった室内にたまると、
呼吸がしづらくなったり、咳が出やすくなったりすることもあります。
線香煙が子どもの喘息リスクを高め、肺機能低下を招く可能性が指摘されています。
高齢者やCOPD(慢性の肺の病気)などを持っている利用者様には、とくに負担になりやすいです。

● 在宅酸素療法中の火気リスク 
在宅酸素を使っている方がいるお宅では、
酸素濃度が高いため線香やライターの火がとても危険です。
酸素は燃えやすく、近くで火を使うと
火災や重度火傷を招く大きな事故につながることもあるのです。

実際、火災による健康被害事例の約4割は喫煙が原因だという報告もあり、
線香や蚊取り線香も同様に危険要因に含まれます。

訪問の現場でも、酸素をつけたまま蚊取り線香を焚こうとしたり、
喫煙しようとしていたりとヒヤッとした…という看護師の声もあります。

● ペット環境での影響 
犬・猫などペットは人より敏感な嗅覚を持ち、煙や薬剤に敏感に反応します。
呼吸器症状やストレスを招く可能性もあり健康被害にも影響があるかもしれません。

特に高齢者宅では、ペットと同居するケースが多いため注意が必要です。
人間には平気でも、小さな家族には強すぎることもあるんですね。

訪問看護師が見た「ヒヤリ」事例


◆ ヒヤリハット事例1: COPD利用者宅
訪問看護師が訪れた高齢の利用者様宅で、夏場に家族が蚊取り線香を炊いていたことを確認。
利用者様が数日咳込んでおり、酸素飽和度が低下。
換気不足と殺虫成分の影響が疑われ、速やかに換気と線香中止の提案を行った事例。

◆ ヒヤリハット事例2:在宅酸素中の火気使用寸前
別のご家庭では、家族が「虫除けすれば喜ぶだろう」と蚊取り線香を使用しようとした直前に、
訪問看護師が酸素装置の近くでは火気厳禁であることを指摘。
未然に火災・事故を防止できたケース。

こうした小さなヒヤリハットは日常的に起こり得るため、
訪問看護師が観察や家族説明を通じて、適切に介入することが重要です。

安全な虫よけ環境づくり


● 火気・換気チェックリスト
◎火気の有無: 在宅酸素使用中は蚊取り線香・線香・たばこなどを絶対に使用しない
◎室温・換気: 窓や換気扇で空気循環。煙がこもらないようにする
◎ペットの様子: 咳や震え、落ち着かない様子がないか確認
◎利用者様の症状:咳、息苦しさ、酸素飽和度の変化などに留意
◎使用者の意図確認 家族の“善意”が不要なリスクを生まないよう事前確認

● 安全代替案の提案
【こんな時どうする?代わりになる虫よけアイデア】
◎電気式の蚊取り器(煙が出ないタイプ)
→ 火を使わず安心。でも、においや成分でアレルギーが出ることもあるので注意。
 火気不要で使いやすいですが、
 ピレスロイド系成分によるアレルギーや化学物質過敏症の可能性もあるため、
 利用者様のアレルギー歴や症状観察が必要

◎虫よけシールやブレスレット
→ 肌や服につけるタイプ。においも少なめで使いやすいです。

◎蚊帳(かや)や網戸を活用
→ 昔ながらの方法ですが、煙も薬剤もいらず安心。

◎天然成分の虫よけスプレー
→ アロマオイルや植物由来のものなら、刺激も少なめで使いやすいです。

今日からできること


● 在宅酸素使用中や呼吸器疾患のある利用者様宅
蚊取り線香・線香・たばこなどの火気使用を避け、安全代替策を提案しましょう。

● 電子式や成分タイプの虫除け
利用者様の体質によっては注意。使用前に情報共有し、呼吸や皮膚の変化を観察します。

● 換気の徹底
ペットの反応チェック、家族への説明も訪問看護師の視点で見守り、
安全な環境づくりを促しましょう。

やさしさ+ちょっとの工夫で安心


「蚊を追い払ってあげたい」というご家族の気持ちはとても素敵です。
しかし、線香や火を使うものは、思わぬ事故や体調悪化のきっかけになることもあります。

でも、少しだけ工夫すれば、安全に快適に夏を過ごすことはできます。
煙や火気に代わる方法、利用者様の体調や呼吸への配慮、犬猫との暮らし…
ひとつずつ確認していくことで、安心な在宅環境がつくれます。
訪問看護では、こうした日常の気づきを一緒に考え、ご家族と連携しながら支援しています。

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