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秋冬に増える「何となく元気がない」 それ、季節性うつかもしれません

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秋冬に増える「何となく元気がない」 
それ、季節性うつかもしれません

秋冬に増える「何となく元気がない」 それ、季節性うつかもしれません

2025/10/06

秋から冬にかけて、こんな利用者様はいませんか?

・以前より笑顔が減った
・外出の機会が少なくなった
・食欲や会話への関心が低下している

実はこれ、「年齢のせい」や「寒いから動かない」だけではないかもしれません。
日照時間が短くなる季節は、
心や体のリズムが乱れやすく、季節性うつと呼ばれる状態が起こりやすくなります。

訪問看護の現場でも、
秋冬に利用者様の元気が少しずつ減っていく様子を感じたことがある方は多いでしょう。

1. 季節性うつとは?


季節性うつ(季節性情動障害:SAD)は、
主に秋〜冬にかけて発症・悪化するうつ症状です。
日照不足が大きな原因とされ、
脳内のセロトニン(気分を安定させる物質)と
メラトニン(睡眠のリズムを調整する物質)の分泌バランスが崩れることで、
気分の落ち込みや倦怠感が現れます。

高齢者の場合、
加齢や持病により外出機会が減りやすく、日光を浴びる時間が少なくなりがちです。
また、寒さや路面の凍結、感染症の流行などが
さらに外出のハードルを上げてしまいます。
その結果、日照不足が慢性的になり、心身の不調につながることがあります。

高齢者の場合、背景には社会的な孤立も関係します。
寒くなると地域行事や交流の場が減り、人との会話や笑顔の機会が少なくなります。
特に独居の方は、日照不足と社会的孤立が重なることで、
気分の落ち込みが強く出やすくなります。

訪問看護の視点では、「日光+会話」の組み合わせが重要です。
短時間でも、屋外で話すことで心身の刺激となり、体温や血流の上昇にもつながります。

2. 高齢者に現れやすいサイン


季節性うつは「明らかなうつ症状」として気づかれにくいのが特徴です。
訪問看護や家族の観察で見逃したくないサインには、以下のようなものがあります。

・活動量の低下:家事や趣味をやめてしまう、動作がゆっくりになる
・昼寝の増加:夜眠れないわけではないのに、日中に何度も眠ってしまう
・関心の低下:以前好きだったテレビや会話に反応が薄くなる
・食欲の変化:食事量が減る、または甘いものを過剰に欲しがる
・表情の乏しさ:笑顔や反応が減り、無表情に近づく

これらは「疲れているだけ」「冬だから仕方ない」と見過ごされがちですが、
日照不足が背景にある場合も少なくありません。

3. 訪問看護でできる日光ケア


訪問看護の現場では、ちょっとした工夫で利用者様の日光浴を促すことができます。

・午前中の訪問を意識
朝の光は体内時計をリセットする効果が高いため、
可能であれば午前中に訪問し、日光を浴びるきっかけを作ります。

・室内で自然光を取り入れる
カーテンや雨戸を開け、室内に光が入るようにします。
ベッドの位置を窓際に移すのも有効です。

・ベランダ.縁側での交流
短時間でも屋外でお茶を飲んだり会話をしたりするだけで、気分転換になります。

こうした小さな介入は、
利用者様の「今日も外の空気を吸えた」という安心感にもつながります。

また、訪問看護師にとって重要なのは変化の記録です。
「今週はカーテンを開けていた時間が長かった」
「先週より外出が増えた」
など、小さな変化を記録することで、改善傾向や再発の兆しを早く捉えられます。

さらに、日光浴の時間を「行為」ではなく「楽しみ」として提案する工夫も有効です。
たとえば
「今日の天気、気持ちいいから一緒にベランダでお茶しましょう」
という自然な誘い方が、受け入れやすさにつながります。

4. 家族ができる工夫


在宅生活を支えるご家族も、日光不足を防ぐための工夫ができます。

・朝の光を浴びる習慣
起床後にカーテンを開け、まず朝日を浴びるルーティンを作ります。

・外出のきっかけづくり
散歩や近所への買い物など、日常的に外へ出る予定を一緒に立てましょう。

・室内で日向ぼっこ
冬でも窓際で椅子や座布団を置き、日向ぼっこできる場所を整えます。

家族が一緒に楽しめる日光浴は、心理的なつながりを深めるきっかけにもなります。
ご家族の声かけ例としては、

「今日は日差しが気持ちいいよ、一緒に洗濯物干そう」
「スーパーまで歩いて行こう、道の紅葉がきれいだよ」 といった、

目的や楽しみをセットにした誘いが効果的です。

また室内では、
光を反射させるインテリア(白や淡い色のカーテン、テーブルクロス)を使うと、
部屋全体が明るくなり気分も上がります。
冬の室内環境は閉鎖的になりがちですが、
「光を呼び込む家づくり」を意識することで、自然と日光浴の時間が増えていきます。

5. 「元気がない」状態が続くときの対応


もし利用者様や家族が「何となく元気がない」状態を2週間以上感じている場合は、
医療機関への相談を検討しましょう。対応の選択肢には以下があります。

・抗うつ薬:必要に応じて処方され、脳内物質のバランスを整えます
・光療法:専用のライトで朝に強い光を浴び、体内時計を整える方法
・生活リズム改善:睡眠・食事・活動の時間を一定に保つ工夫

大切なのは、「無理に元気にさせようとしない」ことです。
明るく振る舞うことを強要するよりも、
寄り添いながら少しずつ生活リズムを整えるサポートが効果的です。


秋冬の「何となく元気がない」は、
単なる季節のせいではなく、季節性うつの可能性があります。
高齢者は日照不足の影響を受けやすく、心身の健康に直結するため、
訪問看護師やご家族による小さな日光ケアが予防のカギとなります。

毎日の光と生活リズムを整えることは、
薬に頼らずできるシンプルで効果的な健康習慣です。
訪問看護の現場からも、ご家族と一緒に「光のある生活」を提案していきましょう。

訪問看護師とご家族が協力し、光と交流を意識した生活を続けることで、
季節性うつは予防・軽減できます。
「日光を浴びる」という小さな習慣が、利用者様の1日を変える力を持っています。

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