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冬のあったか家電と高齢者の事故予防

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冬のあったか家電と高齢者の事故予防

冬のあったか家電と高齢者の事故予防

2025/11/21

冬だからこその“あるある”から考える

冬が近づくと、ご家庭でも「こたつでうたた寝」「ストーブの前から動きたくない」「寒いからつい電気毛布を長時間使ってしまう」などのシーンが増えます。とくに高齢の利用者様がいらっしゃるご家庭では、「温かくしてあげたい」というご家族の思いも重なり、暖房器具の使用頻度や時間が高まるのも自然なことでしょう。
でも、その“ほっとくと安心”になりそうなあたたかい時間が、実は「事故の入口」になってしまうことがあります。
今回は、そんな「冬のあったか家電」がもたらすリスクを、訪問看護の視点を交えながら整理し、具体的に使えるチェックポイントや声かけ例をお伝えします。

冬の暖房器具が招く“怖さ”とその背景

● リスク①:低温やけど
例えば、長時間同じ姿勢でこたつに入っていたり、電気毛布で眠っていたりする場合、皮膚と器具の間の温度がゆるやかに上がり、しかも利用者様ご自身が「熱い」と感じないうちにやけどになってしまうケースがあります。
実際に、「低温やけど」は、体に触れている器具の温度が必ずしも高温ではなくても、長時間の接触によって皮膚深部にダメージが起きるという報告があります。
また、高齢の方は皮膚の感覚が鈍くなっていたり、体温調整機能が弱まっていたりするため、特にリスクが高くなります。
たとえば「こたつから出られなくなった」「気づいたら同じ姿勢で長時間いた」という“あるある”が、まさにこのリスクを内包していると言えます。

● リスク②:火災・一酸化炭素中毒・灯油ストーブ周りの危険
ストーブを扱う際には以下のようなリスクがあります。
・炎を使っているため、寝落ちや長時間放置による火災の可能性
・換気が不十分だと一酸化炭素中毒になる可能性
・ストーブを覆ってしまったり、壁やカーテンに近づけてしまったりという誤った配置による発熱・発火
こうしたリスクを踏まえ、訪問看護の視点では器具の配置・換気・使用状況の確認が重要です。

● リスク③:コード・配線・転倒
電気毛布やハロゲンヒーター、こたつのコードが床に引き回されていたり、カーペットの下に潜り込んでいたりすると、つまずき=転倒のリスクが高まります。特に高齢の利用者様では、転倒そのものが大きな事故につながるため「暖房器具のコード・コンセントの状況」も見過ごせません。

背景として押さえておきたいポイント
・高齢者の皮膚は薄く、血流も低下しがち。接触熱や低温でもダメージを受けやすい。
・在宅で孤立しがち、また就寝・昼寝の使用が増える“夜間・寝落ち”場面が危険時間帯になりやすい。
・暖房器具を「安心・便利」扱いしてしまいがちで、つい監視やリスク評価が甘くなること。

これらを踏まると、訪問看護時には「暖房器具まわり」の安全確認を定期的に行うことが、冬場の事故予防には不可欠です。

訪問看護師のチェックリスト

以下は、訪問先で使える簡易チェックリストです。看護師が利用者様・ご家族に一緒に確認・共有すると安心です。

1.器具の種類と設置場所:
灯油ストーブ/電気ヒーター/こたつ/電気毛布などを把握。設置場所が壁・カーテン・家具から十分離れているか。
2.換気・寝落ち対策:
灯油ストーブ使用時は換気必須。こたつ・電気毛布では寝落ちやうたた寝時の長時間連続使用になっていないか。
3.温度・時間管理:
長時間連続使用を避けるためにタイマー等を活用する。足元だけ暖めて頭や体幹が冷える「温まり過ぎ・冷え残り」のバランスも確認。
4.コード・配線の整理:
延長コードが床に散らばっていないか。つまずきやすい場所に配線が通っていないか。
5.利用者様・家族への声かけ例:
・「足元が熱くなっていませんか?布団から出ていたり、掛けがずれていたりしませんか?」
・「こたつやヒーターで寝入ってしまうことはありませんか?」
・「30分に一度、ストーブやこたつから立ち上がって体を動かしましょう」
・「電気毛布を使ったまま寝てしまったことはありませんか?時間を決めて使いましょう」
6.フォローアップ:
暖房器具を替えた/新しい布団やヒーターを入れた/家族が増えて使用状況が変わった等、変化があれば次回訪問時に再チェック。

ご家族・ケアパートナーへ伝えたいポイント

●暖房器具は「安心」だけで終わらせず、「使い方・時間・体の反応」をセットで見ることが大切です。 ●寝室・食後・休息時間など、こたつや電気毛布で長時間同じ姿勢になりやすい“落ちてしまう時間帯”に注意しましょう。
●「足元だけ暖める」「ブランケット+暖房器具併用」で身体の冷えを補いつつ、過熱リスクを下げる工夫を。
●ご家族が離れている時間帯こそ、コードの状態・器具の配置・定期的な見守りを意識してください。

今日からできること、気づきとして

冬の暖房器具は、あたたかさを届けてくれる大切な味方ですが、その“味方”が思わぬ事故を招いてしまうこともあります。特に高齢の利用者様がいらっしゃるご家庭では、「当たり前になってしまった使い方」がリスクを高めていることも少なくありません。
今日からでもできることとして、まずは「器具を使う前に配置・コード・時間帯をチェック」「長時間使用になっていないか利用者様・ご家族と声かける」「寝落ち・うたたねになっていないか確認する」ことを習慣にしてみましょう。
そして、訪問看護師としては「次回訪問時には暖房器具まわりを一緒に見直す」というスタンスで、利用者様・ご家族の安心につながる声かけを行いたいものです。

バナナの葉訪問看護ステーションでは、千葉県の市原市・木更津市・袖ケ浦を中心に訪問を行っています。
「これって相談してもいいのかな?」と思うような小さなお困りごとでも、どうぞ遠慮なくお話しください。病気のことだけでなく、日々の暮らしの中で感じる不安や悩みにも、そっと寄り添える存在でありたいと願っています。

また、利用者様やご家族に寄り添うケアを一緒に届けてくださる仲間も、随時募集しています。訪問看護が初めての方でも、ブランクのある方でも大歓迎です。私たちと一緒に、地域の“暮らし”を支えるチームの一員になりませんか?

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