年末に体調を崩す理由と対策
2025/12/29
「年末になったら急に頭がぼーっとしてきた」
「休みに入った途端、熱っぽくなった」
「病院が休みだから不安で…」
そんな言葉を、看護師さんもご家族も、もしかすると耳にされたことがあるのではないでしょうか。
特に師走になると「休みに入った途端、利用者様の体調が崩れる」という
“ジンクス”的な現象を、私たちの訪問看護ステーションでも何度か目の当たりにしています。
しかし、これはただの偶然ではなく、実は医学的・心理的に説明できる背景があります。
そして、「どうせ年末だから…」と放っておくと、重症化や不安定化につながることもあります。
今回は、「なぜ休みに入ると体調を崩しやすいのか」をやさしく紐解き,
安心して年末年始を過ごすためのヒントをご紹介します。
気が抜けたタイミングで一気に疲れが出る
日頃お仕事や看護・介護で緊張・頑張っている方ほど、
身体は“ピーク”をギリギリ保っていることがあります。
休みに入った瞬間、「解放感」「気が抜けた」状態になり、
いわゆる「Let‑down(解放後)効果」が起きることがあります。
この時期、体の交感神経(緊張・頑張りモード)から副交感神経(休息・回復モード)への切り替えがスムーズにいかないと、免疫力が低下してウイルスに弱くなったり、疲労物質がたまって体調に影響を及ぼすことがあります。
病院・薬局の休みがもたらす「不安」
特に年末年始、医療機関・薬局が休業になる時間帯・日が増えます。
既往症のある高齢の利用者様・慢性疾患のある方・ご家族にとって、
「何かあったらどうしよう」という心理的ストレスが増えることがあります。
この「いつもと違う安心感の崩れ」が、
実は体調変化を生みやすい背景になっていることがあります。
生活リズムの乱れ・気候変化・環境変化
師走・年末年始は、
①日暮れが早くなり寒さが増す
②生活リズムが崩れやすい(遅寝・遅起き・食事の時間が変わる)
③食事内容・運動量・水分・睡眠が通常と異なる
という条件が重なります。
こうした変化が「体調を崩す土台」をつくります。
実際、ホリデーシーズンには睡眠・免疫・気分に変化が出る例が報告されています。
また、長期休みに入ることで
「活動が減る/移動が増える」
「家族や親戚との交流・移動」
「寒い中での時間が長くなる」などが重なり、
身体的な疲労・ストレス要因が見えにくく積み重なることもあります。
訪問看護でできるサポート
当ステーションでは、年末年始に備えた支援として次のような工夫を行っています
●服薬管理・体調変化の早期キャッチ
利用者様は
・「休みに入ったから大丈夫」の自信過剰
・「病院が休むから…」と不安になって服薬が乱れる、ということがあります。
訪問時に薬の残数・飲み忘れの有無を確認し、
「このまま連休に入っても安心ですか?」とご家族と一緒にチェックします。
●ご家族へのケアアドバイス
「何かあったらどうしよう」というご家族の不安も体調変化の大きな背景です。
ご家族には、休みに入る前に
・夜間・休日の連絡先
・かかりつけ医の連絡体制
・もし具合が悪くなったらまずどう動くか(訪問看護・救急・かかりつけ)
を共有いただくよう案内しています。
●緊急連絡体制の案内
年末年始は医療提供体制が通常と異なります。
訪問看護師が
「この日はこの時間まで訪問」
「この時間以降は緊急時この番号へ」と明確にお伝えしておくことで、
利用者様・ご家族とも「安心して連休を迎えられた」という声を多くいただきます。
スタッフが利用者さまに合わせて「見守り訪問」や「早めの訪問」を調整し
休み期間中の不安を減らそうという動きもあります。
今日からできること
今年も“師走”が近づいてきました。
休みに入る前の時間こそ、体調・生活リズム・心の状態をふり返る“チャンス”です。
長期休みに入ったからといって必ず体調を崩すわけではありませんが、
「なぜか調子が悪くなるパターン」が生まれやすい背景を知っておくことで、
落ち着いて年末を迎えられます。
●今日からできるチェックリスト
☑️お薬の残数・飲み忘れ・予備を確認しましょう。
☑️生活リズム(睡眠・食事・運動・水分補給)を意識し、
できれば普段の曜日・時間パターンを大きく崩さないようにしましょう。
☑️「もし体調が変化したらどうするか」を、
訪問看護・かかりつけ医とあらかじめ確認しておきましょう。
☑️気持ちが「緊張→解放」に切り替わったとき、気が抜けて疲れが出やすいことを意識し、
休み前後に無理しない時間を作りましょう。
☑️寒さ・日照時間の変化にも注意を。
寒暖差や暗くなる時間の早まりが気分・体調に影響を及ぼすことがあります。
☑️訪問看護ステーションにも、お困りごとや不安があれば早めにご相談ください。
年末年始の訪問体制・連絡先などを共有しているところもあります。
年末年始は「ただ忙しい時期」ではなく、
「少し自分とご家族の体調と向き合う時期」にもなりえます。
小さな準備と見守りが、“落ち着いて新年を迎える”ための安心へつながります。
今年を大きなトラブルなく落ち着いて終え、来る年を元気に迎えられるよう、
一緒に備えていきましょう。
バナナの葉訪問看護ステーションでは、
千葉県の市原市・木更津市・袖ケ浦を中心に訪問を行っています。
「これって相談してもいいのかな?」と思うような小さなお困りごとでも、
どうぞ遠慮なくお話しください。
病気のことだけでなく、日々の暮らしの中で感じる不安や悩みにも、
そっと寄り添える存在でありたいと願っています。
また、利用者様やご家族に寄り添うケアを一緒に届けてくださる仲間も随時募集しています。
訪問看護が初めての方でも、ブランクのある方でも大歓迎です。
私たちと一緒に、地域の“暮らし”を支えるチームの一員になりませんか?


