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看護師が知っておきたい“腹痛の部位と背景”の読み解き方

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看護師が知っておきたい“腹痛の部位と背景”の読み解き方

看護師が知っておきたい“腹痛の部位と背景”の読み解き方

2026/01/09

「お腹が痛い」と訴える利用者様の声。
訪問看護の現場でも、よく耳にする訴えのひとつではないでしょうか。

でも実際にその「腹痛」が、どこから来ていて、どれほど深刻なのか・・・
それを見極めるのは簡単なことではありません。

「お腹が痛い」とうまく伝えられない利用者様もいます。
認知症がある方、小さなお子さん、言語障害のある方、
そして「痛みを我慢してしまう」高齢者も少なくありません。

今回のコラムでは、
腹痛の部位別の特徴を軸に、症状の組み合わせから考えられる疾患、意外な原因の見落とし防止、
そして「痛い」と言えない人に気づくための観察ポイントまでを、
現場の看護師目線でわかりやすく解説します。

【症状の組み合わせ】で絞り込む!現場で使えるパターン認識

腹痛だけでは判断しづらいときは、ほかの症状とセットで考えることが重要です。

◼️ 腹痛+発熱
→ 急性胆のう炎、腸炎、膀胱炎、骨盤内感染症など
 炎症性の疾患が疑われることが多く、早めの受診が必要です。

◼️ 腹痛+吐き気・嘔吐
→ 腸閉塞、胃炎、膵炎など
 「ガスが出ない・お腹が張っている」などの追加情報も参考に。

◼️ 腹痛+下痢
→ 感染性腸炎、過敏性腸症候群(IBS)など
 訪問先で他の家族にも同様の症状があれば、食中毒の可能性も。

◼️ 腹痛+便秘
→ 大腸がん、便秘性腸閉塞、憩室炎など
 “何日便が出ていないか”“どんな便か”もヒントになります。

◼️ 腹痛+背中の痛み
→ 急性膵炎、大動脈解離、尿路結石なども疑う必要があります。

【見落としがちな“意外な原因”】にも注意

「腹痛=胃腸の病気」と思いがちですが、そうとは限りません。

◼️ 心筋梗塞
高齢者や糖尿病の方では、胃の不快感やみぞおちの痛みとして現れることもあります。
息切れや冷汗が同時に出ている場合は要注意です。

◼️ 肺塞栓・肺炎
腹部を圧迫する呼吸困難や、咳のしすぎによる筋肉痛として腹部の痛みが出ることがあります。

◼️ 薬の副作用
NSAIDs(痛み止め)、抗生物質、便秘薬などが胃腸障害や腹痛を引き起こすこともあります。

◼️ 心因性の腹痛
ストレス・不安からくる“機能性腹痛”は子どもだけでなく、高齢者にも見られます。
「検査では異常なし」でも、体調や気分に大きく影響します。

「お腹が痛い」と言えない人への観察ポイント

認知症のある方や小さなお子さん、発語が難しい方では、
「痛い」と言葉にできないことも多くあります。

看護師として大切なのは、
「この人、何かいつもと違うかも」という感覚を持つことです。

●気づくためのヒント
・食欲の低下:「最近、あまり食べない」が続いていないか?
・表情の変化:眉間にしわ、落ち着きのなさ、元気のなさ
・姿勢の変化:体をかがめて歩く、腹部を手で押さえるような仕草
・排便・排尿の変化:回数、におい、形状の変化
・夜間の落ち着きのなさ:不眠、頻繁な覚醒

これらは「なんとなく調子が悪そう」の裏に、腹痛や体調悪化が隠れているサインかもしれません。

看護師にできる“寄り添い方”の工夫

腹痛の原因を見立てることも大切ですが、
それと同じくらい大事なのが、利用者様の気持ちに寄り添うことです。

◼️ 「観察」だけじゃない、“一緒に過ごす”時間の中で気づく力
お茶を出した時に「今日は飲みたくない」と返された――
そんな何気ないやりとりの中に、お腹の不快感や体調変化が隠れていることもあります。

私たち看護師ができるのは、数値には表れない変化を感じ取ることです。
一緒に過ごす時間の中で「いつもと違う」を見逃さない視点が、ケアの質を高めます。

◼️ “不安を煽らない”安心の声かけ
・「大丈夫ですよ」と言い切るのではなく、
→「つらいですよね、今はどうしてほしいですか?」という共感の姿勢を

・「病院に行かないといけませんよ」ではなく、
→「念のため一度診てもらいましょう。少しでも安心できるように一緒に考えますね」という寄り添いを

利用者様やご家族が「看護師が来るとホッとする」と思えるような関わりが、私たちの力です。

腹痛のサインを見逃さない、想像力と共感力がカギ


腹痛は日常的によくある症状ですが、その背景には命に関わる病気が潜んでいることもあります。
訪問看護の現場では、「いつもと違う」「ちょっと気になる」を大切に、
症状の見立て力と観察力を磨いていくことが求められます。

「お腹が痛い」と言える人だけがサポートを受けられるのではなく、
言葉にならないサインに寄り添うことができるか。看護師としての腕の見せどころですね。

バナナの葉訪問看護ステーションでは、
千葉県の市原市・木更津市・袖ケ浦を中心に訪問を行っています。
「これって相談してもいいのかな?」と思うような小さなお困りごとでも、
どうぞ遠慮なくお話しください。

病気のことだけでなく、日々の暮らしの中で感じる不安や悩みにも、
そっと寄り添える存在でありたいと願っています。

また、利用者様やご家族に寄り添うケアを一緒に届けてくださる仲間も、随時募集しています。
訪問看護が初めての方でも、ブランクのある方でも大歓迎です。
私たちと一緒に、地域の“暮らし”を支えるチームの一員になりませんか?

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