株式会社バナナリーフ

その不調、病気じゃないかも? 薬剤起因性と“薬の飲みすぎ問題”を訪問看護の視点で考える

お問い合わせはこちら オフィシャルサイト

その不調、病気じゃないかも?
薬剤起因性と“薬の飲みすぎ問題”を訪問看護の視点で考える

その不調、病気じゃないかも? 薬剤起因性と“薬の飲みすぎ問題”を訪問看護の視点で考える

2026/01/19

「ちゃんと飲んでいるのに、良くならない」


訪問先で、利用者様やご家族から

「薬はきちんと飲んでいるのに、なんだか元気が出なくて…」
「最近ふらつきやすくなったけど、歳のせいですよね?」

そんな声を聞いたことはありませんか。

薬そのものが不調の原因になることがある、【薬剤起因性】という視点から、
訪問看護の現場でできる気づきと支援について考えてみます。

薬剤起因性とは?|病気ではなく「薬の影響」

薬剤起因性とは、病気の悪化ではなく、薬の影響によって起こる症状や体調変化のことです。

・眠気が強くなった
・ふらついて転びやすくなった
・食欲が落ちた、ぼんやりする
・トイレが近くなった、便秘が続く

こうした変化は、
「高齢だから仕方ない」 「病気が進んできたのかも」
と受け取られがちですが、
実は薬が増えたタイミングと重なっていることも少なくありません。

なぜ“薬を飲みすぎる状態”が起こるのか 

多くの場合、薬の飲みすぎは誰かのミスや怠慢ではありません。

・症状ごとに薬が追加されていく
・複数の医療機関を受診している
・「やめたら悪くなるかも」という不安
・市販薬やサプリメントの併用

在宅療養では、薬が生活の一部になるからこそ、
いつの間にか薬が増えていることに気づきにくいのです。

訪問看護師だからこそ気づけるサイン

訪問看護師は、診察室では見えない “いつもの暮らし”の変化を見ています。

・歩くスピードが落ちていないか
・表情が乏しくなっていないか
・会話のテンポが変わっていないか

こうした小さな変化は、検査データには表れません。

だからこそ、「なんだか前と違う気がする」 という訪問看護師の感覚は、
薬剤起因性に気づく大切なヒントになります。

薬剤起因性を防ぐ「最初の砦」

●薬手帳を持参して、薬剤師に気づいてもらう
薬剤起因性や薬の飲みすぎ問題を考えるとき、 一番最初にできるとても大切な行動があります。

それが、
【薬手帳を持って薬局へ行き、薬剤師に見てもらうこと】です。

薬手帳は、単なる記録ではありません。
薬の重複や飲み合わせに気づいてもらう“第一段階の砦”です。

●なぜ薬手帳が重要なのか
在宅療養中の利用者様は、

・かかりつけ医
・専門科
・休日や救急での受診など、複数の医療機関にかかっていることが多くあります。

それぞれの医師は、自分が処方した薬は把握していますが、
すべての薬を一度に確認できる人は限られています。

そこで重要な役割を担うのが、薬剤師です。

薬剤師は「薬の専門家」


薬剤師は、
・同じような作用の薬が重なっていないか
・副作用が出やすい組み合わせになっていないか
・高齢者にとって負担の大きい量になっていないか

といった点を、薬の専門家として確認しています。

ですが、薬手帳がなければ、その判断材料が不足します。

「この薬、前にも出ていませんでしたか?」
「最近、眠気やふらつきはありませんか?」

こうした声かけは、薬手帳があってこそ生まれる気づきです。

「病院ごとに薬局が違う」場合こそ要注意

最近は、病院ごとに別の薬局を利用している方も少なくありません。

その場合、薬手帳が唯一の共通情報になります。

どの薬局でも、どの薬剤師でも、
「今、どんな薬を使っているか」 を把握できることが、薬剤起因性の予防につながります。

訪問看護師ができる声かけ


訪問看護の現場では、こんな声かけが役立ちます。

・「次に薬局へ行くとき、薬手帳を一緒に持って行きましょう」
・「最近のふらつき、薬剤師さんにも伝えてみませんか」
・「薬のこと、薬局で相談してもいいんですよ」

誰に相談していいか分からない。 その不安を和らげることも、訪問看護師の大切な役割です。

「減らす」ではなく「整える」という考え方

薬剤起因性の話をすると、
「薬を減らすなんて怖い」 と感じる利用者様やご家族も少なくありません。

大切なのは、 【やめる・減らすことが目的ではない】という点です。

・今の生活に合っているか
・今の体の状態に必要か
・副作用の方が困りごとになっていないか

訪問看護師は、これらを生活の視点で整理し、医師や薬剤師につなぐ役割を担います。

チームで支える“薬の見直し”

薬の問題は、訪問看護師だけでは解決できません。

・主治医への情報共有
・薬剤師との連携
・ご家族への説明と安心づくり

「最近ふらつきが増えました」
「飲み始めてから眠気が強いです」

そんな生活の変化を言葉にして伝えることが、薬の見直しにつながります。

医療者にも、利用者様にも伝えたいこと

薬は、生活を支える大切な存在です。
でも、多すぎると負担になることもあります。

「おかしいな?」 
「前と違う気がする」

その違和感を大切にして、 誰かと共有することが、安心な在宅療養への第一歩です。

今日からできる小さな視点


・体調変化と薬が増えた時期を一緒に振り返る
・「飲めているか」だけでなく「飲んだ後どうか」を見る
・気になる変化は、チームで共有する

薬剤起因性は、責める話ではありません。
気づいた人が、そっと声をあげることが、利用者様の暮らしを守ります。

バナナの葉訪問看護ステーションでは、
千葉県の市原市・木更津市・袖ケ浦を中心に訪問を行っています。

「これって相談してもいいのかな?」と思うような小さなお困りごとでも、
どうぞ遠慮なくお話しください。
病気のことだけでなく、日々の暮らしの中で感じる不安や悩みにも、
そっと寄り添える存在でありたいと願っています。

また、利用者様やご家族に寄り添うケアを一緒に届けてくださる仲間も、随時募集しています。
訪問看護が初めての方でも、ブランクのある方でも大歓迎です。
私たちと一緒に、地域の“暮らし”を支えるチームの一員になりませんか?

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。