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胃ろうは「最後の手段」じゃない ― 訪問看護が伝えたい、食べる訓練と在宅ケアの考え方

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胃ろうは「最後の手段」じゃない
訪問看護が伝えたい、食べる訓練と在宅ケアの考え方

胃ろうは「最後の手段」じゃない ― 訪問看護が伝えたい、食べる訓練と在宅ケアの考え方

2026/01/26

胃ろうを前に、立ち止まってしまうご家族の姿

訪問看護をしていると、胃ろうの話題はとても繊細です。
利用者様ご本人よりも、ご家族の方が強く悩まれている場面に、何度も立ち会ってきました。

「胃ろうを作ったら、もう口から食べられなくなるんですよね?」
「延命だけになってしまうのではないかと思って……」
「かわいそうなことをしてしまう気がして…」

こうした言葉の奥には、“食べること=生きること”という、とても人間らしい感情があります。
だからこそ訪問看護では、「医学的にどうか」だけでなく、
「その人らしさをどう守るか」という視点で、胃ろうを考えていきます。

胃ろう(PEG:経皮内視鏡的胃瘻)ってどんなもの?

胃ろう(PEG:経皮内視鏡的胃瘻)は、お腹の皮膚から胃に直接栄養を入れるための小さな通り道です。
一見すると「大きな医療行為」に感じられますが、在宅医療の現場では、日常生活を支えるための“道具”のひとつとして使われています。

経鼻経管栄養と比べると・・・
・鼻や喉の違和感が少ない
・チューブが抜けにくい
・長期間の栄養管理がしやすい といった特徴があります。

対象となるのは、高齢者だけではありません。
脳血管疾患の後遺症、神経難病、がん治療中、事故後の回復期、先天性の奇形など、年齢や病気を問わず選択されることがあります。

「食べられないから作る」だけじゃない考え方

訪問看護で大切にしているのは、
「今、どう生きたいか」
「これから、どう過ごしたいか」という視点です。

●食べるための“準備期間”としての胃ろう
飲み込み(嚥下)が弱っているとき、無理に食べ続けると・・・
・誤嚥性肺炎
・体力の消耗
・食事への恐怖心 につながることがあります。

そこで一度、胃ろうでしっかり栄養と水分を確保しながら、
・口腔内を清潔に保つ
・舌や口周りの体操を行う
・言語聴覚士(ST)による訓練 を並行することで、

「ゼリーを一口」「好きなプリンを少量」
と、“楽しみとしての食事”が戻ってくることもあります。

訪問看護師が感じる「胃ろう=終わり」ではない瞬間

実際の訪問看護の現場では、こんな変化を目にします。

・胃ろうを作ってから表情が穏やかになった
・栄養状態が改善し、リハビリに前向きになった
・「食べなきゃ」というプレッシャーから解放された

ご家族から
「最近、笑顔が増えました」
「一緒に過ごす時間が、少し楽になりました」 と言われることもあります。

胃ろうは、生活を支える“クッション”の役割を果たすことがあるのです。

在宅での胃ろうケア|訪問看護がいる安心感

●訪問看護で行う主なサポート
訪問看護師は、以下の点を継続的に確認します。

・胃ろう周囲の皮膚トラブル(赤み・浸出液・痛み)
・注入速度が合っているか
・下痢・便秘・嘔吐などの体調変化
・栄養剤の種類や量が今の状態に合っているか

また、ご家族が不安を感じやすい
「これで合ってるのかな?」「ちょっと様子が違う気がする」
といった小さな違和感を、すぐ相談できる存在でもあります。

胃ろうのメリット・デメリットを“生活目線”で考える

◎ メリット
・安定した栄養.水分補給ができる
・誤嚥リスクを減らせる
・体力や免疫力の維持につながる
・「食べなきゃ」というプレッシャーが減る
・食事介助の精神的負担が軽くなる
・在宅生活を続けやすくなる

△ デメリット
・皮膚トラブルや感染のリスク
・定期的な交換や管理が必要
・心理的な抵抗感(見た目・イメージ)

だからこそ、「作る・作らない」の二択ではなく、
今の状態、ご本人の思い、ご家族の負担を一緒に考えることが大切です。

訪問看護師として伝えたいこと

胃ろうは、延命のためだけの医療行為ではありません。

それは、
・その人らしい生活を守るため
・「食べる」を支えるため
・安心して在宅で過ごすため の一つの手段です。

迷いや不安があるのは、とても自然なこと。
訪問看護は、その悩みを一緒に考える存在でありたいと思っています。

「今はまだ途中」という選択もあっていい


・胃ろうは「最後」だけのものではない
・食べる訓練と並行することで可能性が広がる
・ケアは訪問看護と一緒に進められる
・大切なのは、その人の“今”に合っているか

「これって相談していいのかな?」 そう思ったときこそ、ぜひ声をかけてください。

バナナの葉訪問看護ステーションでは、千葉県の市原市・木更津市・袖ケ浦市を中心に訪問を行っています。
「これって相談してもいいのかな?」と思うような小さなお困りごとでも、どうぞ遠慮なくお話しください。病気のことだけでなく、日々の暮らしの中で感じる不安や悩みにも、そっと寄り添える存在でありたいと願っています。

また、利用者様やご家族に寄り添うケアを一緒に届けてくださる仲間も、随時募集しています。訪問看護が初めての方でも、ブランクのある方でも大歓迎です。私たちと一緒に、地域の“暮らし”を支えるチームの一員になりませんか?

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