“朝の光”と“夜の画面オフ”で整える 在宅ケアの新・生活習慣
2025/12/22
1日のリズム、整っていますか?
日が短くなり、朝晩の冷え込みも感じる季節になりました。
こんな時期こそ、意識して取り入れたいのが「朝の光」と「夜の画面オフ」。
1日のはじまりに朝日を浴びる。
1日の終わりにスマホやテレビから少し距離を置く。
実はこれだけで、体内時計が整い、睡眠の質や心の安定にもつながるのです。
在宅生活が長くなると、どうしても生活リズムが乱れがちになります。
私たち訪問看護ステーションでも、
「朝の光」と「夜のデジタルデトックス」を意識するだけで、
体調が改善した利用者様を多く見てきました。
今回は、ご自宅での暮らしを支えるために、
看護師としてご家族にもお伝えしている“24時間の整え方”をご紹介します。
朝の光で“体内時計”をリセット
朝、起きてすぐに光を浴びることは、体内時計を整えるうえでとても大切です。
太陽の光には、私たちの「体のリズム」をリセットする力があります。
これによって、日中の活動がスムーズになり、夜の眠りにもつながります。
実は、朝の光には心と体のさまざまな働きを整えるチカラがあります。
① 排尿リズムが整う
体が「朝だ」と感じることで、夜に多かったトイレの回数が減ることもあります。
高齢の利用者様で「夜間頻尿が楽になった」というお声も。
これは、体のリズムが朝にしっかり切り替わることで、
膀胱の働きも“昼型”になるからです。
② 認知機能の維持にも
朝日を浴びることで、
「今は朝」「これから1日が始まる」という感覚がはっきりします。
この時間の感覚を保つことは、
認知症の予防や進行をゆるやかにするためにも大切です。
③ 便通がよくなる
体内時計が整うと、腸の動きも日中にしっかり働くようになります。
「朝にトイレに行く習慣がついた」
「便秘が軽くなった」など、
光と生活リズムが便通にも影響を与えることがわかっています。
④ 気分の安定・うつの予防
朝の光には、
セロトニンという心を穏やかに保つホルモンの分泌を助けるはたらきもあります。
このセロトニンは、「日中元気に動くための土台」であり、
気持ちを前向きにしてくれる存在です。
冬になると気分が落ち込みやすい方に
「朝日をしっかり浴びるだけで、気持ちが軽くなる」とお伝えすると、
試してくださるご家族も多くいらっしゃいます。
◾️看護のポイント
朝訪問の際
「カーテン開けて5分、顔を出してみましょう」と声をかけることがあります。
ほんの数分、陽の光を浴びるだけでも、
顔色が良くなったり「今日は調子いい」とおっしゃる利用者様もいます。
・起きたらまず窓を開けて朝の空気を入れ一緒に深呼吸をする
・椅子に座ったままでできる軽いストレッチをしながら日光を浴びる
そんな小さな習慣の積み重ねが、心と体の目覚めに大きく関わってきます。
夜の“画面オフ”で脳を休ませる
夜、寝る前までスマホを見ていませんか?
テレビをつけっぱなしにしていませんか?
スマホやテレビの光(特にブルーライト)は、
脳を刺激して「まだ起きていなきゃ」と錯覚させてしまいます。
このため、夜遅くまで画面を見ていると、
なかなか眠れなかったり、睡眠が浅くなったりします。
看護のポイント
「夜はスマホやテレビを消す時間を作ると、ぐっすり眠れる方も多いんですよ」とお伝えするだけで、ご家族が意識を変えてくださることもあります。
訪問看護がサポートできる“生活リズム整えケア”
私たち訪問看護師ができることは、医療的な処置だけではありません。
生活環境を整える声かけや、習慣づくりのきっかけになる関わりも、
大切なケアの一部です。
例えば
・「朝はこの時間に一緒に散歩しませんか?」
・「寝室のカーテン、朝開けられそうですか?」
・「テレビは何時ごろまで観ていますか?」
そんな日常の会話の中から、生活リズムに関わるヒントを見つけ、
無理のない改善を提案することができます。
新人教育の中でも、環境を見る力=“観察力”が重視されるようになってきました。
生活全体を支える視点は、今後ますます大切になっていきます。
1日のリズム、見直してみましょう
ぜひ、以下のチェックリストを活用してみてください。
□ 朝起きて30分以内に光を浴びていますか?
□ 夜寝る2時間前に画面を消す習慣がありますか?
□ 日中に身体を動かす時間を作れていますか?
□ 夜の寝室は静かで暗く保たれていますか?
すべて完璧でなくても大丈夫です。
できそうなことから、少しずつ取り入れてみましょう。
「朝は光」「夜は静けさと暗さ」
これだけで、心も体も、1日のリズムも変わっていきます。
私たち「バナナの葉訪問看護ステーション」では、
千葉県の市原市・木更津市・袖ケ浦を中心に、こうした“暮らしを整えるケア”にも力を入れています。
ご本人だけでなく、ご家族の過ごし方にも目を向けながら、日々のちょっとした工夫をご提案しています。
「これって相談してもいいのかな?」と思うような小さなお困りごとでも、
どうぞ遠慮なくお話しください。
病気のことだけでなく、日々の暮らしの中で感じる不安や悩みにも、
そっと寄り添える存在でありたいと願っています。
利用者様やご家族に寄り添うケアを一緒に届けてくださる仲間も随時募集しています。
訪問看護が初めての方でも、ブランクのある方でも大歓迎です。
私たちと一緒に、地域の“暮らし”を支えるチームの一員になりませんか?


