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無気肺は症状がなくても進行する? “静かな肺の異変”を防ぐために

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無気肺は症状がなくても進行する?
“静かな肺の異変”を防ぐために 

無気肺は症状がなくても進行する? “静かな肺の異変”を防ぐために

2026/03/27

在宅で“気づきにくい呼吸のトラブル”とは?


在宅で療養されている高齢者や医療的ケア児のケアに携わっていると、
ふとした瞬間に
「呼吸が浅い?」
「痰がからんでいそうだけど、咳が出せていない」 と感じることはありませんか?

目立った症状がないまま、じわじわと進行してしまう呼吸器の異変。
それが「無気肺」です。

無気肺は、病院だけでなく在宅でも注意が必要な呼吸の病気です。
特に長時間同じ姿勢で過ごしている方や、痰をうまく出せない方にとっては、
日常のちょっとした変化が予防のカギになることもあります。

今回は、無気肺の基礎知識から、訪問看護でできるケアの工夫までを、
わかりやすくご紹介します。

1. 見えにくい呼吸トラブル「無気肺」とは?


看護の現場で、「無気肺」という言葉を耳にすることがあります。

肺のトラブルと聞くと、
咳や息苦しさといったわかりやすい症状を思い浮かべるかもしれません。
しかし無気肺は、その「気づきにくさ」が最大の特徴といえます。

「無気肺」とは、
肺の中の空気が抜けてしまい、肺胞(肺の小さな袋状の部分)が潰れてしまった状態です。
潰れた部分では酸素と二酸化炭素のやり取り(ガス交換)ができなくなり、
呼吸機能が低下する原因になります。

この状態でも目立った症状が現れないことが多く、
以下のような軽微な変化から気づかれることもあります

・呼吸音の左右差
・SpO₂(血中酸素濃度)の低下
・咳が弱い、痰が出にくい

さらに進行すると、
・体がだるく感じる
・集中力が落ちる
・呼吸器感染症を起こしやすくなる
といった影響が出る可能性もあります。

このように、無気肺は「静かに進行する呼吸の異変」といえるでしょう。

2. 年齢よりも「身体の状態」がリスクに


無気肺は、高齢者や呼吸器使用中の方に限ったものではありません。
実際には、
・体を動かす力が弱い方
・長時間同じ姿勢で過ごしている方
・痰を出しにくい方 など、年齢を問わずどなたにも起こりうる状態です。

● 長期臥床や寝たきりの方
・呼吸が浅くなりやすい
・痰が溜まりやすい
・同じ姿勢が続き、肺が圧迫される

● 高齢者の場合
・筋力低下により咳をする力も弱くなる
・嚥下機能(飲み込む力)の低下により分泌物が気道に残りやすい
・特にターミナル期や認知症の進行により、
 意思表示が難しい、自分で咳をしたり深呼吸したりすることが難しいケースでは、
 無気肺のリスクが上がります

● 小児・医療的ケア児の場合
・気道が細く、咳をする力が弱いため、痰がうまく出せずに肺にたまりやすい
・呼吸器(人工呼吸器や気管切開)を使っているお子様では、
 体位の制限により肺の一部が換気されにくいことがあります
・成長期においても、慢性的な無気肺が進行するケースが報告されており、
 長期的な見守りが必要です

このように、呼吸機能を保つ力が弱い方や、長時間同じ姿勢で過ごす方は、
特に注意が必要です。

3. 「体位変換」で肺を守る


訪問看護では、無気肺の予防として「体位の工夫」が重要なケアになります。

「患側(影のある側)を下にしないで」

といったアドバイスを受けることもありますが、
必ずしも一律に正解があるわけではありません。

●なぜか?
・肺の状態や無気肺の位置によって適切な体位は異なる
・医師の判断や理学療法士、看護師の評価をふまえて調整すべき
だからです。

●看護の視点から大切なこと
・できる範囲で「体を動かすこと」
・同じ姿勢が続かないように1~2時間おきの体位変換を意識すること
・「少し体を傾ける」だけでも肺の換気は変わる
・医師や理学療法士と連携し、その方に合った姿勢、体勢を探ること

無理に動かす必要はありませんが、
「いつも同じ姿勢で過ごしているな」と感じたときは、
体を傾ける・少し起き上がるなどの小さな変化を取り入れるだけでも、
肺の換気が改善されることがあります。

ご家族と一緒に体位の工夫を話し合いながら、
無理のない範囲で少しずつ取り入れていくことが、肺の健康につながります。

4. 訪問看護でできる支援


訪問看護では、日々の観察やケアを通じて無気肺の予防に取り組んでいます。
●観察・評価
・呼吸音の聴取(左右で音の違いがないか)
・SpO₂(血中酸素濃度)の測定と変化のチェック
・呼吸の回数や深さの変化

●ケア・援助
・吸引や排痰のサポート(ご家族が吸引できない場合にも対応)
・体位変換の支援と指導
・座る姿勢やリクライニングの角度を調整して、肺が広がりやすい体勢づくり

●リハビリとの連携
理学療法士と連携し、呼吸を意識した在宅リハビリを行うことも有効です。
寝たままでもできる「深呼吸」や「バルーンを使った吹き戻し運動」など、
楽しく続けられる方法もあります。

~「静かな異変」に早く気づくために~


無気肺は、症状がはっきりしないまま進行してしまうこともあり、
特に在宅療養中の利用者様にとっては見えにくいリスクとなります。

「苦しそうじゃないから大丈夫」と思っていても、静かに進行することがあるため、
日々の観察とちょっとした工夫が大切です。
「長く同じ姿勢が続いている」「咳が弱くなってきた」など、
ちょっとした変化に気づくことが大切です。

訪問看護では、そうした小さなサインを見逃さず、
利用者様とご家族が安心して過ごせるよう、日々のケアを行っています。
「なんだかいつもより呼吸が浅いかも?」そんな気づきが、肺を守る第一歩です。

バナナの葉訪問看護ステーションでは、
千葉県の市原市・木更津市・袖ケ浦を中心に訪問を行っています。

「これって相談してもいいのかな?」と思うような小さなお困りごとでも、
どうぞ遠慮なくお話しください。
病気のことだけでなく、日々の暮らしの中で感じる不安や悩みにも、
そっと寄り添える存在でありたいと願っています。

また、利用者様やご家族に寄り添うケアを一緒に届けてくださる仲間も、随時募集しています。
訪問看護が初めての方でも、ブランクのある方でも大歓迎です。
私たちと一緒に、地域の“暮らし”を支えるチームの一員になりませんか?

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